作文 13 逃走する牝鹿 

素晴らしく美しい牝鹿がいた。多くの狩人がその美しさに惚れていまい、牝鹿を捕ろうとした。しかし、足の速い牝鹿はするりと逃げおおせてしまう。すると、人々はなおいっそう牝鹿を捕ろうとするのだ。この可哀想な牝鹿は、ただ美しいというだけで多くの人に狙われているのだ! 哀れな牝鹿は自分がもっと醜ければ・・・・・・。と、嘆いていた。でも、事実は変わらない。牝鹿は自分のそばにいたら、いつ、一緒に巻き添えになるか分からないと思って、最愛の子から離れた。子鹿は、牝鹿がいないので嘆いていた。

「私がもっと醜ければ! 何故この体のせいで人生を左右されなくてはならない? 只美しいと言うだけで、愛する我が子と離れるだなんて! 孤独の中を生き抜けなんて!」

この牝鹿はそう考えながらも逃げ続けた。全国から狩人が何十人も来て、牝鹿を追いかけた。追いつかれて、はさみうちでもされたら一巻の終わりだ。でも、疲れ果てた体は牝鹿の思うようには動かなかった。なので、牝鹿は休みたかった。しかし、それもできない。牝鹿は諦めたように、立ち止まるとそのまま雪の上に座った。雪で覆われたこの森に一滴の、血が飛んだ。

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