作文 6 真っ青だった海に生きる魚たち

海の中で生きる魚、ヴィンは人間の残酷さに恐怖をおぼえた。この美しい真っ青な海を平気でこわしていくのだ。ヴィンは怒った。自分等が生きていくために必要な場所にゴミを捨てていく。人間の家にゴミを捨てたら人間は不愉快な気持ちになるだろう。ならば、このヴィン達の気持ちも考えてくれればいいのに。どうして魚のことは考えないのか? ヴィンはそう思った。

「僕等は何も悪いことをしていない。どうして捨ててしまうのか? 捨てるべき場所がほかにあるのに。どうしてこの美しい海に捨てるの? めぐりめぐって自分たちにしっぺがえしがくるのに。僕等のことも考えてよ! どうして悪いことができるの?」

ヴィンは泣いた。それから、少ししてヴィンはこの真っ青だった海――もう汚れて茶色くなった海を泳いだ。嫌になった。でも、出ることはできない。かえることはできないのだ。死んでしまうか、この汚い海で暮らすか? そんなことを考えていると、網に引っかかってしまった。ああ、哀れなかわいそうなヴィン! 視界が暗くなり、そのまま動かなくなった。

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