大学受験20 自律と自立

前回、完全独学で国立大学に合格するまでの経緯を書きました。独学のスキルがあると、大きなブランクがあっても、取り返せます。

 

自力でホテル泊

独学は、勉強ができる土台をつくりますが、それだけではありません。自律・自立を形成します。独学は、誰からも習わず、参考書や問題集を使って自力で理解していく学習スタイルなので、自律・自立が促されるのは当然といえば当然です。

アゴンもおぅるも、受験の際にはホテル泊でした。共通テストは前日にホテル入りし、2泊。二次試験も前日入りし、ホテル泊。おぅるは、大学生協が提供する受験用ホテルを利用しました。当日は受験生ばかりで、バスで会場まで送って頂きました。その際、おぅる以外はすべて母親が同伴で、父母同伴の受験生もいたそうです。それを聞いて、驚きました。アゴンは一般のビジネスホテル泊でしたが、受験生らしき人は、例外なく親が同伴していたそうです。

それぞれのご家庭の考え方があり、方針があるでしょう。一人では不安なお子さまもいらっしゃるでしょう。しかし、全受験生が保護者同伴というのは家庭によりけりという話ではありません。わが家以外に、親が同伴せず受験生だけでホテル泊というご家庭もあるかもしれませんが、例外的な存在のようです。

私は、子どもと同伴でホテルに泊まるなど、まったく思いもしませんでした。自分でできることは自分でできるように育ててきましたし、受験の際の精神面も、自分で対処すべきと考えています。ビジネスホテルですから、朝食はセットですが、夕食はつかないことが多いです。自分で何か買ってくるか、どこかへ食べに行くか。受験当日の昼食も、自分で何か買っておきます。必要なお金は渡してあるので、チェックインもチェックアウトも自分でできることです。とうぜん、そのぐらいは自分でできるし、しなければいけないとわが家では考えています。そのために受験当日うまくいかないことがあったら、それが本人の実力です。

わが家の子どもたちも、自分でできることは自分でしたがります。むしろ、自分でできることに対して親が手助けするのをいやがります。

 

 

ホームスクーリングの親子関係(わが家の場合)

わが家はホームスクーリングですが、親子がべったりという関係はつくりません。親は子どもと対話はしますが、関与はなるべくしません。子どもがパソコンで何をしようと、時間をどのように過ごそうと、勉強しようとすまいと、なるべく関与しません。

大切なのは、関与でなくて対話です。けっして放置や放任ではありません。親が何もかも知っているわけではなく、全知全能であるわけはありません。親もまた、未熟な人間に過ぎないので、正しいことやあるべき生き様を教えるのではなく、子どもとともに学び合い、考え合う関係です。親の方がいくらか長く生きてきたので、子どもたちよりも少し多く経験していたり、少し多く知っていたりします。そんなことも交えながら、対話は重視してきました。

子どもたちが小学生高学年くらいになってくると、大人顔負けの本をどんどん読むようになり、親が子どもたちから教えてもらうことも増えてきます。

わが家では、子どもは管理される存在ではなく、指示される存在でもなく、自分ですべきことを自分で考えていきます。そもそも、わが家のホームスクーリングはスケジュールや時間割がないし、誰も監督していないので、自己管理ができなければ何も始まりません。

あきらかに自己管理ができていないと見られる時期もありましたが(大人でもそんなことはしょっちゅうです)、なるべく、指図をせず、対話にとどめていました。対話は指図ではないので、子どもたちはなんてことなくスルーしていましたが。それでも親としてキレたりあきらめたりすることなく、根気よく対話に努めてきました。そのうち、子どもたちは自分で気づき、改めて行きました。改めるのに必要だった期間は数年です。学校へ行っていれば容認されない期間です。少なくとも勉強は落ちこぼれるでしょう。この硬直化した学校のシステムは調整した方が良いと思います。

 

 

冒険

最近の親は、なんでもかんでも「危ない、危ない」といって、子どもを閉じ込めたがるのはやりすぎではないか、という批評はよく耳にします。私は親になったときから、このことは強く意識していて、うちの子にはなるべく危ないことを積極的にさせよう、と考えてきました。

危ないことといっても、もちろん、限度はあります。命に関わること、取り返しがつかないおそれのあることは、さすがに容認できません。日常生活の中の、ちょっと危ないことていどです。これは主観なので、私がたいしたことないと思っても他人から見たらとんでもない危ないことに見えるかも知れません。

下の写真2枚は、私から見たら許容範囲です。子どもたちはこのような冒険が大好きで、ものすごくやりたがります。今の子どもたちからみて祖父母世代が子どもだった頃は、当たり前だったのでは? 時代が違うと言えばそうなのですが、むやみに子どもたちの冒険心の芽を摘みたくないと思います。

 

 

おぅる、留学にあこがれる

おぅるが中学3年生の頃、留学をしたいと言い出しました。まずは、留学がどういうものかを知ることが必要です。そこで、大阪で時々開催される留学説明会に参加させました(10回ぐらい)。親の同伴無しで、中3のおぅる1人で。大阪へ行くには、自宅からどこかの駅まで30分ほど自動車で送り、そこから1人で電車を乗り継いで会場へ行きます。電車の乗り換えや会場への行き方はおぅるが自分で調べます。会場でどのように過ごすかは親は関与しません。わが家以外の中学生が説明会に行く場合は、必ず親がついてくるそうです。おぅるは15歳でありながら、20代後半に見られたそうです。

おぅるは、高1年齢のとき、自分で企画して、留学訓練として、京都1泊旅に行きました。伏見稲荷で外国人に話しかける練習、その他、外国人が立ち寄りそうな場所へ行き、夜は自分で見つけて予約した民泊(外国人が多く泊まっている相部屋の宿)で泊まりました。必要なお金は渡しましたが、それ以外は自力です。

結局、コロナ時代となって、留学の話は流れました。そして、しばらくして大学へ行きたいと言い出しました。現在、1浪中です。もし、あの年齢で留学していれば大学受験はなかったかもしれません。おぅるは、留学しなくてよかったと言っています。今のおぅるには、大学の方が大きな魅力のようです。ただ、留学のためにあれこれ動いたことは、本人の大きな糧になっているようです

 

 

一人暮らし

大学進学後は、自宅通学はなく、4人とも一人暮らしです。私たちの地域から自宅通学で大学へ通っている人もいますが、わが家では、どこの大学へ行こうとも、自宅通学はありません。18歳までホームスクーリングでやって来たからこそ、18歳以降は親から離れるべきです。寮に入れば共同生活もありますが、それもいいです。なんにしろ、親から離れることです。

今、一番上のアゴンが三重大学近くのアパートで一人暮らしをしています。家族が1人減って、雰囲気が変わりました。今後、毎年1人ずつぐらいのペースで家族が減っていく予定です。雛が巣立っていく親鳥の心境かも。

次回は、大きな視点で独学を見ます。

 

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