独学で大学受験 37 2回目の共通テスト

 

難関国立大学であれば、受験勉強は二次試験対策をメインにすると思う。二次試験ができれば一次試験(共通テスト)はほっておいてもそれなりに高得点がとれる。一次をメインにしたら、二次では高得点が難しい。

第一子も第二子もとうぜん、二次試験を念頭において勉強してきた。

共通テストは1月なかばなので、その1カ月前ぐらいから、共通テストに特化した練習をする。二次試験に自信のある受験生は共通テスト直前対策の期間をもっと短くするかも知れない。第一子も第二子も、二次試験に自信があるわけではないので、まずは共通テストでできるだけ高得点を確保したい。

各予備校が共通テスト予想問題を販売している。20回分ほど買い集めた。第一子と第二子にそれぞれ買ったので、まとまった出費になった。が、それでも塾や予備校に行くより安い。

12月中旬から、2人とも、共通テスト予想問題にとりくんだ。着手時点では、第二子より第一子の方が大きく上回っていた。十数回の試験をこなすあいだに、第一子はほとんど点数が変わらなかった。とはいえ、昨年の同時期を大きく上回っている。昨年の本番の点数を大きく上回ることが期待できる。共通テストだけなら、京大がC判定前後つきそうだ。ただ、第一子はこれ以上の浪人を避けたいことと、自分の実力を冷静に判断したことと、大学でやりたいことを考えた結果、京大へのチャレンジは見送り、合格できそうな大学を前期と後期で受けることにした。国立大学の後期日程は、前期より2ランクぐらい難易度が上がる。前期で難関国立大学を受けても、後期では難関国立大学はむずかしい。前期で冒険をするなら、後期はかなり下げざるを得ない。前期-後期のパターンをいくつか想定した。決めるのは共通テストの結果次第だ。

第二子は、共通テスト予想問題をこなすうちに、点数が爆上げとなった。もともと高校の勉強を始めて1年あまりしかたっていないので、受験すること自体が無謀なのだが。最後の方は、第一子の点数に並んだ。

いよいよ共通テスト本番である。

高校生はおおむね学校単位で会場が割り当てられるようだが、わが家は1匹狼×2。高校に行かず、高卒認定資格で受験する人は稀だろう。第一子と第二子が違う会場となった。

2人とも、別のホテルを予約し、それぞれが前日から宿泊した。もちろん親は同伴などしない。

2日目が終わり、2人が帰ってきた。どちらもシブイ顔。とくに第一子は悲惨顔。ぜんぜんできなかったというが、私にはちょっと信じられない。大げさに言っているのかと思っていた。

自己採点をして、驚いた。2人とも想定より大幅に低い。第二子は中堅クラスの国立大学なら行けそうだが難関国立大学はとても無理。第一子はさらにひどい。災害級だ。中堅クラスの国立大学も無理だ。第一子は、「絶対に高得点をとらないといけないと思って、身構えて、ふだんとは違う考え方をしてしまった」と言う。私は事前に、しつこいぐらい「ふだんどおり」を強調したが、まさにそこでつまずいたようだ。一発勝負の受験では、失敗をやり直すことはできない。再挑戦するなら1年後になる。これも、実力のうちだ。今回の失敗を振り返って将来の糧にしてくれたらいい。そうできたら、失敗も失敗ではなくなる。

とはいえ、出願をどうしたものか。第一子が事前に考えておいた出願パターンはぜんぶアウトだ。はたしてこの点数でおおむね合格が期待できる国立大学があるのか? あわてて資料をひっくり返して調べた。

第二子はまだ合格を云々できる段階ではない。なにしろ、高校の勉強を始めてからまだ1年4カ月だ。高校2年生が夏休みに共通テストを受けたようなものだ。もっとも、本人は今年で合格する気まんまんだが、難関国立大学に合格は無理だ。今年はチャレンジと経験の年だ、と私は思っている。志望校を受ければ良い。

共通テストの3日後、各予備校から判定ツールが公開された。数学が異常なほど難化したので総点の平均点が50点ほど下がりそうだとのこと。平均点が50点も下がるのは破壊的な地殻変動だ。

2人がそれぞれ判定ツールを使った結果が衝撃だった。

第一子は、なんと神戸大学がD判定(E判定ではない)で、中堅クラスの国立大学は前期ならおおむねA判定だ。メンタルの問題で失敗したのは間違いないが、出願先がないということはない。中堅クラスの国立大学で前期、後期を出願するか、神戸大学前期にチャレンジして中堅で後期に出すか。後期の出願先を検討し、いままで三重大学を見おとしていたことに気づいた。三重大学後期は共通テスト+個別試験で、個別試験の内容は、500字の要約と500字の意見文だ。1000字を書く。原稿用紙2枚半に相当する。大量の読書と大量の書き写しをしてきた上に、この1年間、随筆の要約練習をしてきた。ジャストフィットの出題だ。共通テストの点数はやや厳しいが、個別試験は最も力を発揮できる。しかも、三重大学後期は前年度、志願者が少なかった。神戸大学文学部も志願者が少ない予想だ。

第一子は、前期で神戸大学に挑戦し、後期で三重大学に出願した。

もちろん、出願にあたっては、合格可能性だけで判断したのではない。神戸大学、三重大学の校風、研究内容、大学の態勢などを調べ、第一子がとことん考えて決めた。どちらもすばらしい大学であると、親である私も思う。一員に加えて頂けることを願ってやまない。

さて、第二子の判定ツールはさらに驚愕だった。なんと、京大(文系)がD判定だ。判定上は合格の可能性があることになる。模試では京大はE判定常連だった。旧帝国大学でも九州大学がA判定になっている。模試では九州大学はC判定が一度あるきりで、DとEばかりだった。難関以外の国立大学はすべて余裕でA判定だった。今の状態で旧帝に通るのだろうか??? 第二子は微塵の迷いもなく京大に出願した。

今回の共通テストは、高校の進路指導の先生方も予備校等の受験関係の方々も、そうとう混乱したのではないだろうか。ただ、全員が同じ条件であることは間違いない。わが子のみならずすべての受験生諸君、検討を祈る!!  o(^▽^)o

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