独学で大学受験 35 死闘

 

いっぽう、第二子は9月から高校の勉強を始めたばかりだ。模試を受けているが、高2対象の模試なので、まるで歯が立たない。難関大学志望の受験生は、遅くとも高2の秋には受験を意識した態勢となるだろう。でないと、現役合格は厳しいはずだ。

高2で模試をうける人はある程度以上の偏差値の大学を志望する割合がとても高いだろう。受験を意識せずに高2の模試を受けることは考えづらい。

第二子は高2年齢だが1年半遅れているので、高校生になり立ての子が受験生と勝負していることになる。とくに数学は、数学1Aを始めたばかりなのに数学2Bまでが出題されるので、壊滅的な成績だ。ただこれは数学が苦手とかわからないとかではなくて、まだそこまで習得していないだけのことで、伸び代はおおいにある。

高校の勉強を始めてまもないころ、高卒認定をうけて、合格した。受験資格をゲットした。

第一子が共通テスト本番の日、第二子は東進予備校が行う本番模試を受けた。共通テストの問題が公表されてから同じ問題をつかって会場で模試を行う。だから、本番より数時間遅れての実施になる。第二子が高校の勉強を始めて4カ月なので、高校1年生が夏休みに共通テストをやってみた、という状況になる。当然ながら、この点数ではどの国立大学も通らない。

ここから「ものすごい勢いで伸びる」のかどうか。本人、ちょっとノンビリしすぎているかも。

さて、第一子は京大二次試験の当日が近づいた。

京大のすぐ近くで、Airbnbで、一軒家をまるごと借りた。京大まで歩いてすぐのところ。私には庭のような感じで土地勘があるので、やりやすい。前日に、第一子本人、ママ、第二子が3人で泊まった。すぐ近くにスーパーがあるので便利だ。

その日、私が自動車で送っていき、私はそのまま童仙房へ帰ったが、第一子は会場下見をする。京大付近は下見に来る受験生で異様な雰囲気だ。

翌日、受験本番。

第二子を泊まらせた理由は、受験当日の様子を見て、模試との違いを感じて欲しいからだ。

夕方、私は自動車でママと第二子を迎えに行った。

第一子は悲壮感漂っていた。初日ですでに、まるで歯が立たないことを感じていた。とくに数学。受験を甘く見ていたことを痛感しただろう。でも、2日目がある。逆転合格は不可能だが、来年へ道筋をつけるべきだ。結果にかかわらず、ベストを尽くせ。

第二子は、午後ずっと宿で勉強していたそうだ。「あちこち行かなかったのか?」と問うた。

受験本番、会場へ入っていく受験生を見て、「死闘だ」と感じたそうだ。模試とはまるで世界が違う、と。自分のぬるさ加減を知ったのだ。哲学の道を少し歩いて宿へ戻ってきて、勉強せずにいられなくなったそうだ。

2人とも、ようやくわかったか。これからが本番だ。今まではプロローグだったのだ。

2日目の試験が終わって、第一子は家に帰るや、来年へのリベンジを口にした。合格発表を待つまでもない。

第二子も、いままでのようなユルい勉強ではダメだと理解した。

2021年2月26日(京大二次試験2日目)の夜、2人は再起動である。

基礎がどれほど大切か、ということも身にしみて理解した。ここにきて、私がコーチング可能となった。本人のマインドが熟さないうちはアドバイスもきかない。親が受験をさせるのではない。本人がやりたいと志願したのだ。やめたければやめればよい。とはいっても、2人とも、やめる気などさらさらないようだ。ならばよい。死ぬ気で頑張れ。第二子が感じたとおり、死闘なのだ。

来年、結果が出せるように、年間のスケジュールを本人と相談した。1年スパンの大スケジュール、3カ月程度を1クールとした中スケジュール、日々の小スケジュール。1年の前半はとことん、基礎に当てる。とくに英語、数学、古典。英語は文法から徹底的にやり直す。数学は基本問題を完璧にマスターする。古典も文法からだ。受験レベルの問題はその後だ。

第二子も同様だが、来年の受験は高3年齢で現役生となる。しかし、高校の勉強を始めて1年半しかない。これで合格しようとしたら、基礎をおろそかにしかねない。基礎に1年かかってもかまわない。浪人を避けたいなら難関大学はやめておけ。

5月に、京大から第一子の成績開示が届いた。英語、数学は合格ラインに遙か遠い。日本史も足りない。が、国語は合格ラインに達していたと言っていい。古典はあまりできなかったそうなので、現代文がかなりできたということになる。

現代文は、レベルの高い参考書がない。詩や和歌のような韻文を除いて、散文には小説、論説文、ノンフィクション、随筆などのジャンルがある。読解が最も難しいのは随筆だ。逆に読解が最も容易なのは学術論文だ。だから学術論文は国語の試験では出ない。随筆を要約する練習をする。随筆集を購入して、テキストとして使う。要約文は私がチェックし、コメントする。毎日はできなくとも、できるだけやっていこう。大量の書き写しで堅固な土台はできるし、ある程度までの読解力はしぜんと備わる。京大を除けば難関大学の国語に対応できるだろう。それ以上に高度な読解力を身につけたければ要約練習が良い。随筆の要約は、ほんとうに難しい。だからこそ、やっていこう。高度な読解力は、英文和訳、英作、数学などにも生きる。

半年間の準備運動の後、3月から本格的に受験生としてスタートした。

が、ものごとは、そうは順調に進まない。

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