[本を書いた18]考えるには言葉が必要

読むことを求める共通テスト

2023年10月15日

SNS(動画系)のせいで子どもたちが文章を読めなくなっているし言葉も理解できなくなっているという主張をよく見かけます。私の想像を超える状況が進行中のようにも見えます。でもその一方で、、、

来年4回目を迎える共通テストは大量の文章を読ませます。国語だけではありません。全科目、数学でさえもです。共通一次、センター試験はそんなことなく、基礎学力の習熟度を測ることに徹していました。国立大学への入学資格は、多量の文章を読んで正確に理解することが第一である、と言わんばかり。

そんな共通テストでも難関国立大学受験生は8割から9割超くらいとるので、多量の文章を読むことを苦にしていません。日ごろからその訓練もしているでしょう。文章を読めるかどうかは読解力だけでなく思考力にもつながります。これまで以上に教育格差が拡大し、人生格差にもつながりかねないと心配。

 

生きた言葉

2023年10月16日

考えるという行為は言葉を使います。頭の中であっても。言葉がどれほど身についているかが考える力を規定します。考える力が貧弱でも幸せな人生を生きることは可能です。でも選択肢は減ります。

別にそれでもいいやんか、という価値観はあり得るでしょう。というか、そういう人はとても多い。そして、考える力があと少しあれば越えられそうな状況で行き詰まっているように見える人もとても多い。考える力(言葉)と学歴はある程度の相関はあってもイコールではありません。

理系に言葉を軽視する人が多いことが気がかりです。文系でも言葉が貧弱な人は少なくありませんが。わが家では言葉が最優先でした。生まれた直後から。知育教材、幼児教育で豊かな言葉が育つとは思えません。言葉は言葉だけではあり得ず、リアリティを伴わねば生きた言葉になりません。そう、言霊です。

 

英語より日本語

2023年10月17日

英語の早期教育も私は賛成しません。英語の専門家も英語早期教育に慎重な方が目につきます。日本語すらものになっていないころからの英語教育はやり過ぎでは?英語は中学からでも十分だと思います。

日本語は孤立言語と言われます。言語的な親戚、先祖関係が世界に見あたらないのです。似ている言語はあっても言語体系が異なります。だから外国語の習得がたいへん困難です。これは不利? いえいえ、グローバルの時代にあって、大きなアドバンテージだと思います。言語は思考そのものですから。

日本語で思考する時と英語で思考する時とでは思考回路が根本的に異なります。世界的に見れば、英語で思考すればレッドオーシャン。日本語で思考すればブルーオーシャン。生まれながらにブルーオーシャンにいるなんて、すごいじゃないですか。日本語を大事にしよう、というのがわが家の基本姿勢。

 

文系軽視は国の衰退

2023年10月18日

情報通信など理数系に力を入れようという流れはインターネットの普及とともに加速。文系とくに文学部はなくてもいい極論までも。文学部出身の私は強烈な違和感。そうじゃないだろ!

国立大学の学部再編も痛ましい。難関国立大学だと文学部を始め文系学部が独立しているけど、地方国立大学だと文系学部(法経文教)が1つにまとめられているケースが目立つ。わが国が衰退していく原因の1つではないかと思いますが、今のところ同調者は多くなさそう。でも今のうち言っとくね。

理数系を含めすべての学問は言葉で思考します。言葉の軽視は思考の劣化を招きます。文系の学問は主に人間(社会)を対象とします。数式で捕捉しにくいことも多い。理数系の成果は人間のために活かすんでしょ? 人間を学ばないと危険だよ。技術の進歩が人間から乖離したらどうなる?

 

お金が人類を滅ぼす

2023年10月20日

『神との対話』(宗教とは無関係)という本に、人類の最大の課題はお金である、と書かれています。戦争でもなく環境でもなく人口でもなくお金。なるほど!世界のあらゆる問題はお金から生じています。

ついでに『サピエンス全史』には、お金は虚構である、と書かれています。考えてみればそうなんだけど、私たちはつくづくお金に振り回されています。そしてそれは実体のない幻。その幻が人類を滅ぼそうとしている。外敵ではなく、私たち自身が生み出した幻が私たちを追いつめ、苦しめている。

数字を金科玉条のごとく絶対視する人たちが少なからずいます。数字はお金と結びつきやすい。わが国が、というか世界中が数字とお金で動くようになりつつあります。お金を廃止するのではなく、お金に対する視点を変えるだけで人類の危機は大きく改善するのではないかと思いますがいかがでしょうか。

 

(続きは次のページへ)

 

 

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