[本を書いた07]子どもだけでなくビジネスマンにも

本書は、『学校や塾へ行かずに、いかにして4人の子どもたちは独学力を身につけたのか?』というタイトルで、サブタイトルが『「経済」「地域」「親の学歴」格差は乗り越えられる』となっています。子どもたちの実践から得られた情報です。

本書に記された図書コードもC0037となっており、「社会科学>教育」というジャンルに分類されます。書店でも子育て、幼児教育の棚に置いてくださっています。

お子さまのいるご家庭、子どもにかかわる方々を念頭に置いての本であることは間違いありません。

 

ところで、帯のコピー文、「並のエリートでは到達しえない教養と学ぶ姿勢。」は子どもだけに向けた内容でしょうか? じつは、そうではないのです。ビジネスマンなど、さまざまに活躍する大人たちも、自己研鑽、スキルアップ、資格取得など、学び続けることが必要です。本書で説く「独学の力」は、テストの点数や受験にも生かせますが、そのような限定的な「力」ではなく、もっと大きな、もっと広い、人生全般にわたる根源的な土台なのです。

幼少期に「独学の力」を育てることができればそれに越したことはありません。幼少期をはずしたらダメなのか? そんなことありません。

受験なら幼少期をはずすと絶望でしょう。だから教育ママさんは幼児教育にしのぎを削ることになるのでしょう。

「独学の力」はそんなものではありません。本書にもはっきり書いていますが、年齢不問です。

「独学の力」は3つの実践からなります。

  • 大量の読み聞かせ(本物の昔話)
  • 大量の読書
  • 大量の書き写し

本物の昔話については、前回の記事で具体的に書きました。本書には詳解しているので読んで頂けるとうれしいです。

大人になって「昔話の読み聞かせ」はないだろう?という声も聞きますが、そんなことないですよ。改変された昔話なら幼すぎて大人には無理でしょうが、本物の昔話は対象年齢不問です。大人が読んでも楽しめます。大人が昔話の語りや読み聞かせを聞く機会があるなら素晴らしいですが、そうでないなら本物の昔話を書物として読んでもいいです。そういうことを本書のp.68に書いています。

本物の昔話を大量に蓄積すると、読解力、学ぶ姿勢、生きる力がまちがいなく向上します。これらは大人でも身につけたい素養ですよね。これによって、大量の読書が可能になっていきます。すると、幅広い教養が備わっていきます。もちろん、大人の話です。

大量の書き写しも大切です。塵も積もれば山となる。毎日、1~3枚程度で十分です。継続すれば、大きな蓄積となります。山のことを「大量の」と言っているのです。書き写しによって、文章力だけでなく、考える力、生きる力が備わります。問題解決力、課題発見力なども。

なぜそうなるのかを本書で説明しています。

こんな単純な取り組みで、お金もかからず、特別な能力を必要ともしないのに、成果は絶大です。いちばんの成果は、「自分の人生を自分で生きる」ようになることでしょう。それは、主体的に生きることです。それがなんの意味を持つのか、ですって?

ビジネス書の金字塔『7つの習慣』をご存知でしょうか? 第1の習慣は「主体的である」ですよ。「独学の力」を日々、涵養することは、7つの習慣を7つとも実践することに重なります。なぜそうなるか? わけがあります。じっくり書いていきましょう。

主体的であるがゆえに、スキルアップ、資格取得、資質向上などが可能になっていくのです。

ちなみに、『7つの習慣』は家庭でも教育でも活用できます。ビジネスだけでなく、人生全般にわたって生かせるのです。

(続きは次のページへ)

 

 

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