[HS14]分厚い参考書
完全独学の完全ホームスクーリングでどのように勉強してきたか、とよく聞かれました。リアルな知人や地域住民は、父親である私が教えていたと思い込んでいます。じっさい、私は地域で家庭教師やミニ塾などで、よその中高生には勉強を教えてきました。
ホームスクーリングについて、「家庭で親が教える」というような説明がよくなされます。誰からも習わないで独学で小中高の教科学習すべてをマスターするということがなかなかイメージできないようです。
うちの子たちは、小学生の間は『自由自在』、中学生では『総合的研究』というとても分厚い参考書を中心に使っていました。親が決めたものではなく、子どもたち1人1人が選んだものがたまたま同じになったということです。
完全独学でやっていくには、目の前の教材しか学べる情報源がありません。だから、できるだけ説明が詳しくないと、図解やイラスト中心の参考書では理解ができません。そこで、分厚い参考書となりますし、選択肢もあまりない。内容は初級から上級まで網羅されており、小学生用の参考書は中学内容に踏み込んでいて、中学生用の参考書は高校内容に踏み込んでいます。これらをマスターしたら、小中高の連続がスムーズになります。
高校の参考書は非常に選択肢が多いので、4人それぞれ、選んだものはマチマチです。第四子は上3人のフィードバックがあるので有利ですね。受験時の参考書や問題集もかなりたくさん買いました。第三子は「高校の参考書、全部で100冊をこえる」って言っていましたが、他の子もそんな感じです。それでも塾や予備校へ行くことを思えば格安です。
著書にもこういうことを書きましたが、「あんな分厚い参考書は無理だ。マネできない」という意見も頂戴しています。マネする必要はないし、学校へ行っている子なら必要なのは分厚い参考書ではなく日々の予習復習です。
さて、なぜ、うちの子たちはこんな分厚い参考書で独学ができたのか?
独学の力をつけたからです。
生まれつき独学ができるということはあり得ません。
分厚い参考書だけ見て驚いても意味がありません。
独学の力をつけることは勉強そのものではなく、また、長い年月がかかります。
幼児教育や早期教育も不要です。
そもそも独学の力をつけさえすれば、なんのカリキュラムも不要です。
すべてを自力でやっていけるので。
ここ、大事なことなのですが、なかなか伝わりません。
独学の力に限らず、勉強が高度にできる子は、生まれつきではなく、勉強を理解できるような力を何らかの形で幼少期に親がつけさせています。そのような力をつけずに勉強ばかり無理強いしても、労多くして実り少ないのは明らかです。また、お子さまにも過重な負担がかかるでしょう。