[HS15]高卒認定試験
完全ホームスクーリングでやっていくと、小中学校は義務教育なので、卒業証書を頂けます。たぶん何を勉強したかという確認もなしに卒業認定されそうです。しかし、子どもたち自身にとって、じっさいにしっかりと勉強してきたのに形式だけの卒業認定は不服でしょう。そこで、毎年春に先生方が教科書を持って来てくださる際に、子どもたちの勉強ぶりを確認していただき、子どもたちと対話もしていただきました。
『自由自在』『総合的研究』を使って日々勉強しているというのは、なかなか先生方に衝撃のようすでした。子どもたちにどんな本を読んでいるかと先生がお尋ねくださったときに子どもたちが最近読んだ本としていくらかあげると、それもまた衝撃だったようです。
著書にも、子どもたちそれぞれが自分の好きな本ベスト3を紹介しています。親はノータッチで子どもたち自身がリストアップしてコメントを書いたものですが、うちの子たちがあげた本に驚いた、とおっしゃった方々がいます。親である私も子どもたちがどんな本を読んだか知りません。え?いつの間にそんなもの読んでたの?とビックリすることもたびたびです。親が「この本を読みなさい」ということはありません。「この本おもしろいよ」とか「そのうちこの本を読んでみたらいいだろうね」ということは言いますし、子どもたちどうしで読んだ本の情報交換もしていたようです。
中3では、校内模試が3回おこなわれ、その問題と解答を4人の子それぞれがいただきました。時間厳守で試験と同等の環境でのぞみ、結果(得点)を中学校に知らせてあります。勉強に大きなブランクをつくった第一子と第二子は全国レベルで見るとたぶん中の上くらい(もしかしたら上の下)で、ブランクのなかった第三子と第四子はかなりの上位でした。4人とも中学校の卒業認定に問題はないでしょう。
高校もホームスクーリングなので、どこの高校にも在籍していません。高卒学歴はありません。どんなに高度に学力を持っていたとしても、中卒学歴です。「大卒以上にできる中卒って、かっこいいんちゃう?」と第二子は言っていましたが、そういう生き方もあるでしょう。
大学へは行かないとしても、何らかの資格を取得するには中卒ではダメな場合もあります。
そこで、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定、高認)を受けることにしました。
高卒学歴にはなりませんが、中卒でも高卒と同等にみなされる、という国家資格で、不登校や高校中退の方々が検討されると思います。高卒認定があると、すべての大学受験が可能です。小中高にただの1日も行かなくても大学受験が可能なのです。東大や京大でさえも。
15歳、すなわち中学を卒業して高校年齢になれば、いつでも受けられます。
高卒認定を受けるということを思いついたのが、第一子が高2のときです。第二子は中1から高2の夏までほとんど勉強せず、高2の夏に大学受験を突如志し、高2の秋に高認受験。第三子、第四子は高1の夏に受験。全員が、一発合格です。第二子は高校の勉強をほとんど未着手に近い状態でした。第三子、第四子は中3の途中から高校の勉強を始めていたものの、中学卒業後すぐにというタイミングです。
高卒認定は非常に簡単です。歴史でたとえて言うと、大学入試の共通テストでは数年スパンの(あるいは数カ月スパンの)出来事を問いますが、高卒認定では数百年スパンの出来事を問うという感じです。とはいえ、まったく勉強していないとてこずるでしょう。
子どもたちがいうには、中学レベルの勉強をきっちりやっていたら、合格点はとれる、とのことです。高校数学をやっていなくても、中学レベルの計算問題プラスアルファで合格点が取れるのではないかと言います。
教科学習は理解と反復で地道につみあげていかねばなりません。それができていれば、まったくもって簡単です。
それができていないなら、ある程度時間をかけてじっくり勉強しましょう。まずは中学の教科書か薄めの参考書で。それから高校の教科書か参考書を。高校の内容はざっとでだいじょうぶでしょう。