独学で勉強するために 12(書き写し4)
前回からの続き。
書き写しは、本をただ原稿用紙に書き写すだけのことです。難しいことは何もありません。字が書ける年齢からなら、だれでも容易にできるはずです。それをやったからと言って、即成績があがることはないでしょう。しかし、非常に重要な「学習」なのです。
日本の伝統的文化や精神的支柱である「道(どう)」そのものですし、稽古そのものです。
いろんなことを考えながら書き写す学習法を推進する先生もいらっしゃいますが(そういう方法を否定はしませんが)、私は無心に書き写すことを推奨します。前回ご紹介した弓道の師範のように。
そして、蓄積しなければいけません。目的、効率、成果などは、無用です。ただ、ひたすら、書く。書いて書いて書いて、書く。あまりにも単純で、あまりにも簡単です。
書き写しは、気づかないうちに、堅牢な学びの土台を築き上げます。今、いろんな事情で勉強がうまくいかないという方は、ぜひ、試してみて下さい。お金はほぼかかりません(原稿用紙と鉛筆代、毎月数百円ていどは必要)。毎日、少しの時間をあてるだけです。続ければ、教育格差を逆転できます。