独学で勉強するために 5(読書1)
前回からの続き。
独学の方法に入ります。わが家はホームスクーリングなので、完全独学ですが、学校へ行っていても、学校と塾以外の家庭学習はほぼ「独学」でしょう。宿題のように与えられた課題をこなすことを「独学」というかどうかは微妙ですが。
中学受験をしないなら、小学校の間は、宿題以外の家庭学習にあまりこだわらなくてもいいと思います。むしろ、前回お話ししたような、加速学習への土台づくりに集中した方が、中学・高校へかけて「伸びる子」になっていくでしょう。
中学生・高校生なら、家庭学習が必要です。1~2年生は、予習・復習と定期テストの対策でよいと思います。それでも余裕があるなら、加速学習の土台作りに取り組むと良いと思います。
加速学習の土台作りは、読むことと、書くことです。短絡的な学習効果は見えにくいですが、決しておろそかにしてはいけませんし、時間をかけてとりくめば、必ず良い未来が来ます。このサイトでいう「独学」は、教科学習をどうするか、ではなく、加速学習の土台作りをどうするかに集中します。加速学習の土台作りができれば、「自ら学ぶ意欲」も備わってくるでしょうし、自分の人生を自分で生きることもできるようになるでしょう。
読むこと。読書なのですが、ただなんでも読めばいいってもんではありません。
まず、読み方です。あくまでも、マネ(モデリング)です。本と自分がひとつになるような感覚です。本を自分に合わせるのではなく(そんなことはできませんが)、自分を本に合わせるのです。読みながら、「これはちがうやろ」とか「こんなんは嫌いだ」とかいろんな思いが湧いてくると思いますが、それは横においといて、その本に溶け込みましょう。ちょうど、物語に夢中になるような感じです。相手は人でなくて本ですが、要領は同じです。
その本に賛成しろとか、納得しろなどというのではありません。読み終えてから、自分の意見や批判を持てばいいです。読んでいる最中は、素直にその本になりきりましょう。
たとえば、目の前にいる人の話を聞く時でも、とりあえず自分の意見や考えは置いといて、無心に聞かないと、相手を理解することも共感することもできません。理解したからといって、賛成する必要はありません。理解した上で、批判でも反対でもすればいいです。理解せずに批判するのと、理解した上で批判するのでは、全く違います。読解力とは、このようなものだと考えています。深い読解力をシステム的に習得することはできないだろうと思います。
本は、誰かの経験(架空のものであっても)や知識ですから、それをマネする、モデリングするという訓練を重ねることは、非常に大きな力となります。
次回へ続く。